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いとこ同志 (フランス・1959年) [面白かった映画]

 監督はクロード・シャブロル。
 脚本はクロード・シャブロル。
 主演はジェラール・ブラン。
 主人公は、法学士の受験生シャルル。田舎から出て来て、パリに住む従兄のポールのアパートメントに同居。ポールは遊び好きな学生で、頻繁にホーム・パーティをして騒いだり、女性関係も派手。真面目で純真な青年シャルルは、そんな従兄の暮らしぶりや都会が新鮮で、感化されるが、初めての恋人をポールに横取りされ、3人で同居するころから、勉学に熱中。試験に合格して母を喜ばせたいと、隣室でのポールのホーム・パーティの騒ぎに耳をふさぎながら勉強。けれど受験は不合格。ポールは友達に身代わり受験させて試験に合格、相変わらず女性にもモテている。シャルルは絶望し、リビングの部屋の壁に飾ってある拳銃に弾をこめる。
 フランスの映画監督・プロデューサー・脚本家のクロード・シャブロル監督、29歳の時の撮影。
 ヌーヴェル・ヴァーグ(新しい波)のフランソワ・トリュフォーたちと出会った後の、監督作品第2作。
 フランス映画の独特の魅力がたっぷりと盛り込まれた、背景、登場人物、ストーリー、ワクワクさせられるファーストシーン、感動の余韻が残るラストシーン。フランス映画ならではの、味わい深いフランス映画。
 従兄のポールが、ホーム・パーティの騒ぎの中で、レコードをかけるシーンがある。モーツァルトの交響曲。ワーグナーのワルキューレなど。レコードから流れるモーツァルトも、ワーグナーも、それらのシーンに効果的。
 母親想いで純真なシャルルと、刹那的な快楽主義者ポールは、対照的に描かれているが、パリが舞台であることと、ヌーヴェル・ヴァーグの斬新な雰囲気が、印象深い魅力的な映画にしているように感じられる。
 ラストシーンで、
(あ、やっぱり!)
 と、思わず呟いたのは、前半で、シャルルとポールが部屋の壁に飾ってある拳銃を手に取り、空砲を撃ちながらのやり取りを見た時、
(この拳銃は、結末の伏線かも……!)
 と、直感したからだった。
 直感は当たって、衝撃的な結末に――。あらためて、クロード・シャブロル監督の脚本の素晴らしさも感じさせられた。
 クロード・シャブロル監督の他の映画も観てみたいと思った。
 
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レッド・オクトーバーを追え (アメリカ・1990年) [面白かった映画]

 監督はジョン・マクティアナン。
 原作はトム・クランシー。
 脚本はラリー・ファーガソン、ドナルド・スチュワート。
 主演はショーン・コネリーと、アレック・ボールドウィン。
 ソ連の最新原子力潜水艦レッド・オクトーバーが、大西洋に出現。アメリカとソ連の軍事戦略が、サスペンス・タッチで描かれて行く。
 潜水艦レッド・オクトーバー艦長を演じたショーン・コネリー。
 CIAアナリストのジャック・ライアン役アレック・ボールドウィン。
 その2人の独特の存在感が際立っていた。
 特に、アレック・ボールドウィンが素敵だった。情報を読むと、アイルランド人、イングランド人、フランス人の血を引くアメリカ出身の、俳優、プロデューサー、司会者。撮影時32歳。この映画で注目された俳優ということである。
 イギリス俳優ショーン・コネリーは、撮影時60歳。30代のころの007シリーズや他の映画より、40代50代と年齢を重ねてからの映画のほうが、私は好きである。『薔薇の名前』(フランス/イタリア/西ドイツ・1986年)が印象深く、忘れ難い。

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炎の人ゴッホ (アメリカ・1956年) [面白かった映画]

 監督はヴィンセント・ミネリ。
 原作はアーヴィング・ストーン。
 脚本はノーマン・コーウィン。
 主演はカーク・ダグラス。
 著名な画家、ヴィンセント・ヴァン・ゴッホの生涯が描かれる。
 画商の弟との関係、一時期、共同生活を送るゴーギャンとの関係を通して、精神を病んで行くゴッホ。
 自殺した時、37歳という短い人生。才能は狂気と共にあり、というより、類い希なる才能こそが狂気を呼び込んでしまうような気がした。
 主役のカーク・ダグラスも、友人のゴーギャン役のアンソニー・クインも、適役で、イメージどおり。兄の才能を信じて援助し続ける弟テオを演じた、ジェームズ・ドナルドも適役で良かった。

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ハムレット (イギリス・1997年) [面白かった映画]

 監督はケネス・ブラナー。
 原作はウィリアム・シェイクスピア。
 脚本はケネス・ブラナー。
 主演はケネス・ブラナー。
 19世紀のデンマーク。王子ハムレットは、急死した国王の亡霊から、王位に就いた弟クローディアスに毒殺されたと聞かされて、復讐を果たす。
 上映4時間の大作。イギリス映画らしい映画、という感じ。
 監督・脚本・主演のケネス・ブラナーの、独自の解釈とキャラクター作りによるハムレット像が描かれている。
 中盤、やや冗漫に感じられるシーンもあったが、4時間が決して長くないと思えるような面白さだった。

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怪談 (日本・1965年) [面白かった映画]

 監督は小林正樹。
 原作は小泉八雲。
 脚色は水木洋子。
 主演は三國連太郎、仲代達矢、他。
 ギリシャ出身のラフカディオ・ハーン、小泉八雲の怪奇短編作品集から、『黒髪』、『雪女』、『耳無抱一の話』、『茶碗の中』の映画化。
『黒髪』は、貧しい暮らしをしていた武士が、妻と家を捨て、念願の仕官になれたものの、家柄の良い妻は冷たく、愛のない生活。捨てた妻への愛に気づき、帰宅して妻と再会。愛の一夜から目を覚ますと、驚愕の真実を知る。
『雪女』は、吹雪の夜、雪女に出会った若い樵夫(きこり)。美しい娘のお雪と出会い、結ばれて、子供も生まれる。幸せで平穏な暮らしを送っていたが、雪女との約束を破ったことで、実はその雪女だった妻は、去って行ってしまう。
『耳無抱一の話』は、琵琶の名人で寺に仕える抱一が、毎夜、寺を抜け出して、平家の怨霊に取り憑かれ、琵琶を弾き続ける。そのことを知った寺の住職が、抱一の全身に経文を書かせて平家の怨霊を近づけさせないようにするが、経文を書き忘れた耳を、怨霊から切り取られてしまう。
『茶碗の中』は、家臣の関内が、茶の入った茶碗の中に、若い侍の不気味な顔が映る現象が繰り返され、家に来訪したその侍と、ついに決闘となる。
 原作の短編集を、昔、読んで面白かったと思い出す。この映画は4本の作品で、約3時間。どれも面白かったが、1本目の『黒髪』が、一番面白く印象に残った。 

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何がジェーンに起こったか? (アメリカ・1962年) [面白かった映画]

 監督はロバート・アルドリッチ。
 原作はヘンリー・ファレル。
 脚色はルーカス・ヘラー。
 主演はベティ・デイヴィスと、ジョーン・クロフォード。
 2人の姉妹。妹のジェーンは6歳から、ベビイ・ジェーンという芸名で舞台に立ち、可愛らしく歌って踊る人気の子役。歳月が流れて大人になると、ジェーンの人気は落ち、姉のブランチがスターに。ある夜、ブランチは自動車事故で生涯、半身不随となってしまい、車椅子の生活。同乗のジェーンは無事だったため、故意の事故と疑われる。両親が亡くなり、2人は古い邸宅で孤独に暮らすが、食事など姉の面倒をみるジェーンは、姉を軟禁状態にして電話もかけさせず、さまざまな異常行動で嫌がらせをする。アルコール依存症で、子役時代の名声が忘れられず、当時のように歌って踊ることだけを夢見ている。そんな妹の病んだ精神状態を、姉は案じながら、自動車事故の真実を、秘密にして生きていた。
 ジャンルは心理スリラー。姉妹の確執、嫉妬、憎悪、暴行、それらが昔の自動車事故の夜と関連して、ラストで真実が明かされる面白さ。
 アルコール依存症で精神を病んでいたジェーンは、海辺で瀕死状態の姉から、自動車事故の真実の告白を聞いた瞬間、ふと正気に戻ったように、「私たち、無駄に憎み合っていたのね」と呟く。その言葉と、姉のために売店へアイスクリームを買いに行くシーンが、感動するほど印象的だった。子役時代、ジェーンが両親に向かって、「あたしが稼いでるのよ」と、アイスクリームをねだって、「ブランチにもね」と言うシーンがある。映画の最初と最後にアイスクリームが出てくる原作・脚本の素晴らしさを感じた。  
 ジェーンの役を演じるベティ・デイヴィス。凄みのある熱演の、この上ない適役。ジョーン・クロフォードも適役。
 ただ、字幕翻訳でひっかかる箇所がいくつかあった。たとえば、最後のシーンの海辺で、ブランチが自動車事故の真実の告白の時、「あの時から、あなたは美しくなくなったわ」より「あの時から、あなたは変わってしまったわ」の意訳のほうが、私の感性には合う。そんなふうに、ピンとこない翻訳がところどころあって、工夫しての意訳になっていないため、ひっかかる箇所では、やや興醒めだった。
 DVDだと翻訳者は違うので、もっと楽しめるかもしれないから、DVDでもう1度観てみようと思った。

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秘密の花園 (アメリカ・1993年) [面白かった映画]

 監督はアニエシュカ・ホランド。
 原作はフランシス・ホジソン・バーネット。
 脚本はキャロライン・トンプソン。
 主演はケイト・メイバリー。
 主人公は10歳の少女メアリー。インドを襲った大地震で両親を失い、イギリスで暮らす伯父クレイヴン伯爵に引き取られることになる。かつてインドの邸宅では親からも愛を注がれなかったメアリーは、反抗心を胸に秘めていて、伯爵家の家政婦であるメドロック夫人からは冷たくされるが、若い召し使いのマーサに親愛の情を抱く。
 迷路のような道があり大自然に囲まれた伯爵家の邸宅に、秘密の花園の鍵を見つけたメアリーは、召使いのマーサの弟と遊ぶうち、伯爵の息子であるコリンという少年が、隔離された病床のベッドで暮らしていることを知る。メアリーは、喧嘩しながらも従弟のコリンに勇気を与えて、自力で花園の庭園を歩けるように訓練する。やがて枯木の多かった荒(すさ)んだ花園は、3人の少年少女たちが遊び回るうち、春の花々の芳香に満ちた輝かしい花園となって美しく甦った。
 愛情に飢えて孤独に育ったメアリーが、真実の愛に目覚めて次第に変わっていくところや、メアリーによって、息子に冷淡に接していた伯父と従弟が和解したり、臆病なコリンを奮い立たせるメアリーの賢さが伝わってきた。
 結末も感動的で、秘密の花園がまるで歓喜を表現するように美しく甦るファンタジー・シーンが印象的だった。
 ヒロインを演じるケイト・メイバリーは、テレビ映画で子役デビューしたイギリスの女優で、表情豊かな演技がみごとな適役。他のキャストも皆、良かった。
 アニエシュカ・ホランド監督はポーランド出身。ポーランド語の発音ではアグニェシュカ・ホラント。脚本家でもあり、アンジェイ・ワイダ監督の脚本も担当したということである。
 脚本はアメリカの脚本家。原作はイギリス生まれのアメリカの小説家。少女の心の内面、病弱な少年のコンプレックスや憧れ、家政婦や召し使いの、少年少女への眼、伯爵の孤独感と愛への渇望など、すべてが、きめ細やかに描かれ、ていねいに撮影されているのは、監督も原作も脚本も女性だからだろうか。秘密の花園を、象徴のように描いた素晴らしい逸品、絶品、芸術映画作品と言えると思う。

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愛しのロクサーヌ (アメリカ・1987年) [面白かった映画]

 監督はフレッド・スケピシ。
 原作はエドモン・ロスタン。
 脚本はスティーヴ・マーティン。
 主演はスティーヴ・マーティン。
 大きな鼻にコンプレックスを持っている、消防団長のC・D・ベイラズは、彗星の研究のために町にやって来た天文学者のロクサーヌに恋をする。ロクサーヌは若い新人消防士クリスのルックスに惹かれ、クリスもロクサーヌに想いを寄せる。消防団長C・Dは、自分の心を隠し、クリスに頼まれてロクサーヌへのラブレターを代筆したり、2人がデートの夜、ロクサーヌへの甘い言葉をクリスに教えたり。ロクサーヌは手紙の詩的でロマンティックな言葉に酔わされるが、それらが偽の手紙で、書いていたのは消防団長のC・Dと知り、憤慨するが、彼への真実の愛に気づく。
『シラノ・ド・ベルジュラック』(フランス/ハンガリー・1990年)のアメリカ版コメディで、主なストーリー展開やキャラクター設定は似ているが、職業を消防団長にしたところが面白かった。その消防団長を演じたスティーヴ・マーティンが適役で、大きな鼻のコンプレックスも、ロクサーヌへの恋心も、ユーモラスに時にはシリアスに伝わってきた。
『シラノ・ド・ベルジュラック』も面白かったが、ラストがハッピー・エンドのこの映画も、楽しく面白かった。

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サボタージュ (イギリス・1936年) [面白かった映画]

 監督はアルフレッド・ヒッチコック。
 原作はジョセフ・コンラッドの『密偵』。
 脚本はチャールズ・ベネットと、イアン・ヘイ。
 主演はオスカー・ホモルカ。
 主人公は映画館主のカール。妻にも秘密で、破壊行為(サボタージュ)を行うテロ活動をしている。今回の標的は、ロンドン市長の就任パレード。刑事が、八百屋の従業員になりすまして見張っている中、カールは幼い義弟に、中身を知らせず時限爆弾の入った包みを運ばせるが、道草を喰ったため義弟はバスに乗車中、爆破されて死んでしまう。
 ヒッチコック監督の2作目で、原題は『The Secret Agent』(諜報部員)。
 映画館主と、その妻に対する、青年刑事の対立や同情などの心の動きや、館主が妻から殺される時の心理が伝わってくるシーンが、特に面白かった。
 ヒッチコックの映画は古くても新しくてもすべて好きなので、観る前からワクワクするし、どの映画も楽しめる。
 この映画撮影の3年後に、アメリカで活躍するようになった他の作品とは、ひと味違うようなタッチと面白さを感じた。

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あの頃ペニー・レインと (アメリカ・2000年) [面白かった映画]

 監督はキャメロン・クロウ。
 脚本はキャメロン・クロウ。
 主演はパトリック・フュジット。
 主人公は、大学教授の母と、姉のアニタと共に暮らす15歳のウィリアム少年。姉は、厳しい教育方針の母に反抗して、恋人と共に家を出る。その姉が部屋に置いて行き、ウィリアムにすすめたロックのレコードを聞くうち、ウィリアムはすっかり魅了されたロックについての記事を書き始めた。その記事を、ロック雑誌の出版社に郵送。認められて、原稿の注文を受ける。ウィリアムの好きな新進バンドのツアーに同行して取材し、記事を書くことに。そのバンドの追いかけ少女であるペニー・レインに恋をするが、彼女はバンドのギタリストの愛人だった。
 音楽ライター志望の少年の淡い恋と、ロックのメンバーたちや母や姉との関係を通して、ウィリアムが少年の眼で見て行く世界、そして成長していく様子が描かれていく。
 タイトルの『ペニー・レイン』(Penny Lane)は、ビートルズ・ナンバー。ビートルズの故郷のリヴァプールにあるバス通りの名前で、日本でもブティックや飲食店の看板で見かけるし、吉田拓郎の『ペニー・レインでバーボン』という歌もある。ただし、原題は『Almost Famous』(ほとんど有名)。
 この映画では、少年が淡い恋心を寄せる少女の名前で、ペニー・レインというニックネーム。本名は、誰も知らない。そのペニー・レインを演じるケイト・ハドソンが、謎めいた美少女のキャラクターを個性的にみごとに演じている。
 主人公の母や姉や先輩ライターやバンド・メンバーたちなど、登場人物がそれぞれ面白く描かれているが、何と言っても、この映画を面白くしているのは、主人公ウィリアムの独特のキャラクター。主役のパトリック・フュジットが、とてもヴィヴィッドでユニークでみずみずしくて可愛らしくて純真でひたむきな少年の姿を浮き彫りにしていること。
 ところどころ、思わずクスッと笑ってしまうようなシーンもあり、予想外の結末のラストシーンも爽やか。みごとなオチで、脚本の素晴らしさを感じさせられる。
 ウィリアム少年が母の言いつけを、守ったり破ったりしながらも、音楽ライターの仕事に夢中になり、1970年代のストーリーなのでリュックやデイパックではなく、ショルダー・バッグを揺らして走る姿が、何とも可愛らしくて印象に残った。
 脚本も書いたキャメロン・クロウ監督は、16歳で『ローリング・ストーン』誌の記者をしていたということ。この映画は、キャメロン・クロウ監督の自伝的ストーリーで、少年時代に大人たちと交じわっての、ユニークで豊富な体験が伝わってきた。 

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