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ドク・ハリウッド (アメリカ・1991年) [面白かった映画]

 監督はマイケル・ケイトン・ジョーンズ。
 原作はニール・B・シェルマン。
 脚本はジェフリー・プライスと、ピーター・S・シーマンと、ダニエル・パイン。
 主演はマイケル・J・フォックス。
 主人公は外科医ベン・ストーン。救急病院の勤務に嫌気がさして、ビバリーヒルズで美容整形外科医になることを決意。その美容外科クリニックでの面接に行くため、愛車を走らせる途中、南部の田舎道で事故を起こしてしまう。事故の代償として、医師不足の町の診療所で、無料奉仕することになってしまった。
 おかしくて笑えるハート・ウォーミング・コメディ。マイケル・J・フォックスの外科医役が、とてもいいのである。収入の少ない救急病院から、高収入を得られるビバリーヒルズの美容整形外科医になろうとする、軽薄だが優秀な医師のキャラクターを、コメディ・タッチで演じてマイケル・J・フォックスの持ち味と魅力がよく出ている。
 ストーリーも面白く、登場人物たちも、皆、面白い人間ばかり。美人助手ルーとの関係も、爽やかに描かれている。
 町の住人の主婦の、出産シーンには驚きだった。婦人科医ではなく、外科医がお産を取り扱う、赤ちゃんを取り上げたり、処置したりできることに少し驚いた。
 女性とお酒を飲むシーンで、『ベッドルームの静かな恐怖』という名前のカクテルが出てきたのも、おかしかった。ベッドルームの静かな恐怖、って、意味ありげというか意味深というか……。
 あらためてマイケル・J・フォックスという俳優の情報を読んでみると、30歳の時、パーキンソン病を発症、とあるが、この映画の撮影が30歳。撮影後の発症だと思うが、98年にパーキンソン病であることを公表。『マイケル・J・フォックス パーキンソン病リサーチ財団』を設立し、自伝の著書がベストセラーに。カナダ出身で、陸軍軍人の父親の家庭、5人兄弟の4番目、ということなども知った。

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麻雀放浪記 (日本・1984年) [面白かった映画]

 監督は和田誠。
 原作は阿佐田哲也。
 脚本は和田誠と、澤井信一郎。
 主演は真田広之。
 終戦後の上野。主人公の青年・哲は、バクチを教えてくれた男・虎と偶然会ったことから、賭博の場に連れて行かれ、プロの賭博師・ドサ健を知って友達になり、麻雀にのめり込んでいく。また、アメリカ兵相手の秘密カジノのママとの関係で、哲は初めて女性を知り、夢中になる。一方、ドサ健の愛人まゆみに対して、特別な感情を抱く。まゆみはドサ健から女郎に売り飛ばされそうになるが、それでもひたむきにドサ健を愛し続ける。
 阿佐田哲也の小説の映画化。小説も面白かったし、この映画も面白い。若い哲が、未知の世界の女性の心の動きを知っていくところ。世間の荒波に揉まれた大人の女であるカジノのママと、対照的に純真でひたむきなまゆみ。ドサ健を通して、勝負師という人間を見つめて、心が揺れるところ。ラストシーンは衝撃的で驚かされるが、人間の生き死にに半ば麻痺しているような、終戦直後という時代背景のせいもあるのだろうか。
 真田広之は、好きな俳優。この映画も適役に思えるけれど、やはり『道頓堀川』(日本・1982年)の、年上の女性を愛する画家志望の青年役が、素敵で素敵で、忘れ難い。思い出したら、『道頓堀川』をまた観たくなった。

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スピード2 (アメリカ・1997年) [少し面白かった映画]

 監督はヤン・デ・ボン。
 脚本はランドール・マコーミック、ジェフ・ネイサンソン。
 主演はサンドラ・ブロック。
 主人公のアニーと恋人のアレックスが、休暇で豪華客船の旅行に出かけた時のできごと。乗客のガイガーは航海士を装い、船のエンジンを壊したり、操縦室に小型受信機を仕掛けて、船の自動操縦プログラムを自分のコンピュータに移す。ガイガーはこの客船のプログラムの設計者だったが、解雇されて以来、精神を病んでいた。船長を殺してしまい、船内に時限爆弾をセットして、あちこちで爆発が起こる。アニーの恋人のアレックスはSWAT(アメリカ警察の特殊部隊)隊員で、生命がけで危険な作戦を実行していく。
『スピード』(アメリカ・1994年)の続編のサスペンス・アクション。
 サンドラ・ブロックはコメディ・タッチのサスペンスで魅力を発揮する女優だが、この映画では存在感が希薄で、もの足りなかった。
 異常な精神状態の犯人との闘いのシーンは、それなりにサスペンスの面白さがあった。

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あしたのパスタはアルデンテ (イタリア・2010年) [面白かった映画]

 監督はフェルザン・オズペテク。
 脚本はフェルザン・オズペテク、イヴァン・コトロネーオ。
 主演はリッカルド・スカマルチョ。
 主人公は作家志望の青年トンマーゾ。自宅のローマから、パスタ会社経営の実家で開かれる晩餐会出席のため、南イタリアへ。兄の新社長就任発表の晩餐会の前に、兄に秘密を打ち明ける。作家志望であること、ゲイであること、大学は経営学部ではなく文学部を卒業したこと。それらの秘密を親族の前で告白するつもりと。ところが、兄のアントニオが晩餐会で自分がゲイであることを告白。父が驚愕と激怒のあまり、心臓発作を起こして入院。トンマーゾは、秘密を告白しそびれて、実家に滞在することになってしまった。
 イタリア映画らしいというより、イタリア映画中のイタリア映画。イタリア映画の魅力を、たっぷり堪能できる面白い映画だった。父と息子の対立や、母親の苦悩、兄弟喧嘩、自分はゲイであることを隠し続けることになるトンマーゾの迷いや悩み、出版社に持ち込んだ原稿がボツになったり、ゲイの仲間たちがやって来たり、ラスト近くでは母親が、丹念なメイクをして好物のケーキを片っ端から食べた直後に自殺――など、主人公を中心に登場人物たちの内面も描かれて、予想外のストーリー展開の面白さ。決して暗くなく、ユーモラスなシーンあり、シリアスなシーンありで、テンポ良く淡々と進んで行くが、根底には家族愛もあるし、それぞれの愛の対象との関係や感情もきちんと描かれている。
 こんな面白い映画を撮影し、脚本も担当したフェルザン・オズペテク監督、58歳。トルコ出身の脚本家でもある監督で、イタリアに住み、ゲイであるということ。道理でと思われるほど、この映画で描かれるゲイの愛も内面も、決して特殊ではなく、ひとつの美しい愛のかたちと感じさせられる。
 主人公の作家志望青年を演じたイタリア俳優リッカルド・スカマルチョは、濃い顔立ちのイケメンで、その眼とまなざしの表現力は抜群。他のキャストもすべて良かった。
 邦題のアルデンテとは、スパゲッティの麺の中心部に芯が少し残っている茹で加減の意味、ということを知った。
 原題は『Mine vaganti』。何をしでかすかわからない危険人物、という意味らしいが、主人公始め、登場するすべての人物に言えることのような気がした。

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レジェンド・オブ・フォール 果てしなき想い(アメリカ・1994年) [少し面白かった映画]

 監督はエドワード・ズウィック。
 脚本はスーザン・シリディと、ビル・ウィトリフ。
 主演はブラッド・ピット。
 20世紀初頭。アメリカ北西部のモンタナの牧場主ウィリアム・ラドローは元騎兵隊大佐で、3人の息子がいる。妻は過酷な大自然を嫌い、街に住んで別居。ハーバード大で学んだ3男サミュエルが、婚約者スザンナを連れて帰郷。第一次大戦が勃発し、3人兄弟はヨーロッパに出征。サミュエルが戦地で死亡。トリスタンはスザンナと愛し合うようになる。歳月が流れ、スザンナと結婚したのは、事業家となった長男アルフレッドだった。
 3人兄弟から、それぞれの時期に愛されたスザンナ。彼女が心から愛したのは、次男のトリスタンだった、というストーリーだが、3人兄弟の人生ドラマが描かれている。同じ親のもとに育っても、それぞれ違う性格で、違う運命で、違う人生を生きた兄弟。1人の女性をめぐっての愛。父親から最も愛されたのは、優秀な息子でもなく、親思いで事業家として成功した息子でもなく、自由奔放に生きる反逆的な息子というところが面白かった。

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