So-net無料ブログ作成
検索選択

刑事コロンボ 忘れられたスター (アメリカ・1975年) [テレビ・ドラマ]

 主演はピーター・フォーク。
 監督はハーヴェイ・ハート。
 脚本はウィリアム・ドリスキル。
 ミュージカル女優のグレースは、かつての大スター。輝かしい日々が忘れられず、カムバックすることを夢見る。そのための資金50万ドルを、夫に出してと言うが、拒絶されてしまう。医師の夫は、グレースを愛していたが、大金を出さない理由があった。本人には秘密にしてあるが、グレースは余命わずかの脳の病に侵されていたのだ。そうと知らないグレースは、カムバックの資金欲しさに、夫の殺害を決意する。
 コロンボ・シリーズの中で、私の好きなベスト3に入るほど好きなドラマ。何度観ても、面白さと同時に小さな感動が湧く。若さをとうに失ったグレースが、カムバックを夢見て、人気スターだったころと同じ輝かしい日々を取り戻せると信じている、その気持ちが全編から伝わってくる。
 夫は資金50万ドルを出さない理由は明かさず、世界一周旅行をしようと誘う。グレースにとっては夫よりカムバックの夢のほうが大事なのだ。トリックを使ってグレースは夫殺害を果たしてしまう。
 事件を解決したコロンボから話を聞いた、グレースの長年の友人の演出家ネッドが、身代わりになって自首をする。すでにグレースは記憶障害のため、夫を殺害したことを忘れてしまっている。コロンボは、裁判でくつがえされますよと、さりげなく言うが、ネッドの気持ちはわかると言いたげな表情。
 ゲスト・スターがジャネット・リーで、撮影時48歳にしては少し老け役をみごとに演じている。ヒッチコック監督の『サイコ』を思い出すが、このドラマでも適役中の適役。夫からも男性の友人からも愛されながら、スターとしてカムバックしたい、ファンに熱狂されたい夢をかなえようとして必死になる女優の殺人事件。観ていて胸が熱くせつなくさせられるシーンが多く、ドラマというより映画を観ているような気分にさせられる。

tentoumusi.png


共通テーマ:映画