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あの頃ペニー・レインと (アメリカ・2000年) [面白かった映画]

 監督はキャメロン・クロウ。
 脚本はキャメロン・クロウ。
 主演はパトリック・フュジット。
 主人公は、大学教授の母と、姉のアニタと共に暮らす15歳のウィリアム少年。姉は、厳しい教育方針の母に反抗して、恋人と共に家を出る。その姉が部屋に置いて行き、ウィリアムにすすめたロックのレコードを聞くうち、ウィリアムはすっかり魅了されたロックについての記事を書き始めた。その記事を、ロック雑誌の出版社に郵送。認められて、原稿の注文を受ける。ウィリアムの好きな新進バンドのツアーに同行して取材し、記事を書くことに。そのバンドの追いかけ少女であるペニー・レインに恋をするが、彼女はバンドのギタリストの愛人だった。
 音楽ライター志望の少年の淡い恋と、ロックのメンバーたちや母や姉との関係を通して、ウィリアムが少年の眼で見て行く世界、そして成長していく様子が描かれていく。
 タイトルの『ペニー・レイン』(Penny Lane)は、ビートルズ・ナンバー。ビートルズの故郷のリヴァプールにあるバス通りの名前で、日本でもブティックや飲食店の看板で見かけるし、吉田拓郎の『ペニー・レインでバーボン』という歌もある。ただし、原題は『Almost Famous』(ほとんど有名)。
 この映画では、少年が淡い恋心を寄せる少女の名前で、ペニー・レインというニックネーム。本名は、誰も知らない。そのペニー・レインを演じるケイト・ハドソンが、謎めいた美少女のキャラクターを個性的にみごとに演じている。
 主人公の母や姉や先輩ライターやバンド・メンバーたちなど、登場人物がそれぞれ面白く描かれているが、何と言っても、この映画を面白くしているのは、主人公ウィリアムの独特のキャラクター。主役のパトリック・フュジットが、とてもヴィヴィッドでユニークでみずみずしくて可愛らしくて純真でひたむきな少年の姿を浮き彫りにしていること。
 ところどころ、思わずクスッと笑ってしまうようなシーンもあり、予想外の結末のラストシーンも爽やか。みごとなオチで、脚本の素晴らしさを感じさせられる。
 ウィリアム少年が母の言いつけを、守ったり破ったりしながらも、音楽ライターの仕事に夢中になり、1970年代のストーリーなのでリュックやデイパックではなく、ショルダー・バッグを揺らして走る姿が、何とも可愛らしくて印象に残った。
 脚本も書いたキャメロン・クロウ監督は、16歳で『ローリング・ストーン』誌の記者をしていたということ。この映画は、キャメロン・クロウ監督の自伝的ストーリーで、少年時代に大人たちと交じわっての、ユニークで豊富な体験が伝わってきた。 

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