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メビウス (フランス・2013年) [感動させられた映画]

 監督と脚本はエリック・ロシャン。
 主演はジャン・デュジャルダンと、セシル・ドゥ・フランス。
 証券会社で働く有能な女性ディーラーのアリスは、ロシアの国家機密情報員モイズから注目され、スパイとして雇われる。アリスは自分を雇った人間がモイズと知らないが、モイズは知っていて告げないまま、2人は恋に落ちてしまう。
 タイトルの『メビウス』は、 表と裏が繋がっているメビウスの輪のことでストーリーに関連している。
 久しぶりにフランス映画らしい映画を観た。スパイ・サスペンスというより、感動的なラブ・サスペンスだった。特にラブシーンは、もう、胸が甘く、せつなく、心身が熱く揺さぶられるようだった。
 サスペンスやミステリーやアクションやコメディに、〈ラブ〉が付いても、恋が全く感じられない、取って付けたようなラブ挿入お粗末ストーリーの現代映画が多い中で、この映画は本物の恋が描かれたフランス映画と感じた。アリスとモイズのラブシーンを観ながら、胸がときめいたり、せつなくなったり、経験した恋と重なったり、甘美な恋の追想をよみがえらせたり――。
 サスペンスのストーリーも面白かった。スパイの話は類型的になりがちだが、謎の作り方にサスペンスフルな面白さがあってハラハラドキドキさせられた。
 演じている男女のキャストが、とても良かった。フランス出身の俳優、撮影時41歳のジャン・デュジャルダンが、この上なく男っぽくセクシーで魅了されてしまった。相手役のベルギー出身の女優、撮影時38歳のセシル・ドゥ・フランスも、知的な美しさと、大人の女性の可愛らしさが感じられた。2人とも、特にまなざしで、恋している表情が最高にいい。
 ベッドシーンも素晴らしく、感情移入と感覚移入し過ぎて心身が熱くなり、映画を観ているのを忘れかけるほどだった。ベッドでアリスがモイズの腕の中に抱かれて幸福そうなシーンも、印象的だった。
 監督と脚本の、才能と感性の素晴らしさを感じさせられる、撮影時54歳のエリック・ロシャン。DVDを買って、もう1度観たい映画、さすがフランス映画と感動する映画を久しぶりに観たような気がした。


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