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美女ありき (イギリス・1941年) [陶酔させられた映画]

 原題はLady Hamilton。
 監督はアレクサンダー・コルダ。
 主演はヴィヴィアン・リーと、ロレンス・オリヴィエ。
 18世紀の末期、ハミルトン卿大使夫人エマと、勇敢な提督ネルソンとの不倫の恋。
 ハミルトン卿夫人といっても、結婚はしていない。年齢差のあるハミルトン卿の、愛人にすぎない女性。愛人といっても、愛もセックスもない関係である。貴婦人の意味の、レディ・ハミルトンとエマが人々から呼ばれるのは、ハミルトン卿に対する礼儀のようなもの。エマは婚約者から捨てられ、ハミルトン卿のお飾り愛人になるしか生きる術(すべ)がなかった女性である。
 そんなエマを演じるのが、ヴィヴィアン・リー。
 ナポレオンを破った提督ネルソンを演じるのが、ロレンス・オリヴィエ。
 この映画のヴィヴィアン・リーは、とびきり美しい。言葉で言い尽くせないほど魅力的である。
 映画『哀愁』の翌年。映画『風と共に去りぬ』の2年後である。
 不倫の恋から、ロレンス・オリヴィエと結ばれた時期、女として幸福の絶頂期ということもあるのだろうか。愛し愛されることの、自信に満ちあふれているような輝きが感じられる。
 それは、この映画の中でもロレンス・オリヴィエと恋に酔う、エマのキャラクターということもあるけれど、演技にも雰囲気にも艶(あで)やかさと輝きが満ちあふれているような気がする。
 モーツァルト作曲『ドン・ジョヴァンニ』のオペラを鑑賞するシーン。 
 愛し始めたばかりの、ネルソン提督との別れのシーン。
 ネルソンのもとへと、バルコニーを夢中で走るエマの姿。
 彼に抱き締められてのキスシーン。
 一夜を共に過ごして……。
「見られたかもしれない」
「私は気にしないわ。後悔してる?」
「後悔するのは、君なしの今までと、これからだ」
 そんな会話のやり取りのシーン。
 印象に残るシーンや、もう1度観たくなるようなシーンが随所にあって、何度観ても、また観たくなるような素晴らしい映画である。

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