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夏の遊び (スェーデン・1951年) [不思議な味わいの映画]

 監督・脚本は、イングマル・ベルイマン。
 ベルイマンの学生時代の体験が、モチーフになっている映画。
 ヒロインのバレリーナが、結婚の決意に迷いながら、過去の思い出の場所を訪ねる。
 若い日の真夏の恋が、追想によって描かれるが、そのシーンがこの映画で最も美しく、ヴィヴィッドな感じである。
 その追想は、恋人の不慮の事故という悲劇によって、淡く消え去り……。現実に引き戻された彼女は、ようやく結婚への迷いが断ちきれる、というストーリー。
 ベルイマンの映画は独特の暗い雰囲気が漂う。人間の生と死、世界の静けさ、哀しみのような感情が、独特の映像から感じ取れる。観始めたとたん、北欧の国、北欧の映画、という言葉も浮かぶ。
 この『夏の遊び』はベルイマンの青春の追憶であり、暗さの中に輝きがにじみ出ていて、一種のリリシズムを感じさせられるような、とても味わい深い映画だと思う。